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フランスの3大ワイン産地を10分でマスター!ワインの基礎知識を身につけよう

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りえパンダ

ワインって奥が深くて、どこから手をつけたらいいのかわからない

夫パンダ

そんな方には、まずはフランス3大銘醸地、シャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュを覚えることから始めましょう!

本文では、「AOC」という言葉が頻繁に出てきます。

AOCとは、「原産地統制呼称」というフランスワインの品質分類のことで、簡単に言うと、土地にお墨付きを与える法律です。これは、有名なワイン生産国では自国の銘醸地を法で保護しており、その土地の人以外に「土地の名称=ブランド」を勝手に使わせないようにすると同時に、品質を保証し生産者および消費者を保護しています。

このような規制は、ワインに限らず、例えば日本の「夕張メロン」も同様です。北海道夕張市で栽培されたものだけが「夕張メロン」と名乗れるブランドであり、厳しい規格が設けられています。

目次

シャンパーニュ地方

シャンパーニュ地方の地図

シャンパンってなに?

フランスのシャンパーニュ地方で造られるスパークリングワイン、シャンパン(シャンパーニュ)について解説させていただきます。

シャンパーニュ地方で造られただけではシャンパンと名乗れず、AOCで定められる「決められた造り方」に則って造られたもののみが、シャンパンとして認められます。

この決められたの造り方を守ることで、シャンパンの味わいと香りの深みと豊かさを消費者に保証しています。

決められた造り方

シャンパーニュの「決められた造り方」の一部を紹介します。

  • ブドウの収穫は手摘み。(機械はNG)
  • ブドウから絞ってよい果汁の量は、4000Kgのブドウから2550ℓまで。
  • 泡は瓶内で作成しないといけない(瓶内二次発酵)。
  • 15ヵ月以上熟成させないと出荷できない。

シャンパンは赤白のブレンド?

普通のワインと異なり、シャンパンは赤ワイン用ブドウと白ワイン用ブドウをブレンドして造られるのが一般的です。

夫パンダ

赤ワイン用ブドウだけで造られたシャンパンをブラン・ド・ノワール、白ワイン用ブドウだけで造られたシャンパンをブランド・ド・ブランと特別に呼びます

おすすめブラン・ド・ノワール
おすすめブラン・ド・ブラン

シャンパンには収穫年(ヴィンテージ)がない?

シャンパンには一般的なワインとは異なる特徴があります。収穫年(ヴィンテージ)が記載されていないことがその一つです。シャンパンは複数の異なる収穫年のブドウをブレンドして造られるのが一般的なため、収穫年が表記されないのです。

しかし、品質が非常に良かった年には、その年のブドウだけを使用して造られる「ヴィンテージ・シャンパン」というものが造られることがあります。ヴィンテージ・シャンパンは、そのメーカーの中でも上級品に位置づけられるため、価格も一般的なシャンパンよりも高額になることが多いです。

ぜひ、機会があればヴィンテージ・シャンパンも試してみてください。きっと、今までにない豊かな味わいを体験できるはずです。

夫パンダ

さらにヴィンテージ・シャンパンの中でもシャンパーン・メゾンが特別に造った最高級シャンパーンをプレステージ・シャンパンといいます。
ルイ・ロデレール社のクリスタル、モエ・エ・シャンドン社のドンペリニョンなどです。

りえパンダ

の、飲みたい。。

おすすめプレステージシャンパン

複数の村のブドウをブレンド?

複数の異なる村のブドウをブレンドして造ることもシャンパンの特徴の1つです。

シャンパーニュ地方には多くの村がありますが、その中でも最高品質のブドウを生産できる村は「グラン・クリュ」と呼ばれています。これらの村で生産されたブドウだけを使ったシャンパンは「グラン・クリュ」と名乗ることができます。

グラン・クリュの次に優れた品質のブドウを生産する村は「プレミエ・クリュ」と呼ばれます。

夫パンダ

「グラン・クリュ」は17つ、「プレミエ・クリュ」は44つの村が認定されています。複数の「グラン・クリュ」の村のブドウを混ぜて造ってもそのシャンパンは「グラン・クリュ」です。「グラン・クリュ」村と「プレミエ・クリュ」村のブドウを混ぜて造ったシャンパンは「プレミエ・クリュ」になります。

村ごとのブドウの特徴を組み合わせて、シャンパン職人たちはさまざまな組み合わせを試し、最高品質のシャンパンを作り上げます。それがシャンパンの魅力的な味わいと品質を生み出す秘密です。

りえパンダ

シャンパンを選ぶときに「グラン・クリュ」「プレミエ・クリュ」の記載も確認してみよう!!

おすすめグラン・クリュ・シャンパーニュ

シャンパン造りは大変?

シャンパンは、前述の通り瓶内二次発酵で泡を生み出すことが必須条件です。

瓶に詰められた通常のワインに糖と酵母菌を添加し、発酵を促すことでアルコールと二酸化炭素を発生させます。二酸化炭素は瓶の中に閉じ込められ、ワインに溶け込むことで泡を生み出すのです。

こうして作り出されたシャンパンには、瓶内で残った酵母菌の死骸が含まれてしまうため、この死骸を取り除く必要があります。その方法は、瓶を逆さにして澱を瓶の口に集め(A)、先端部分を凍らせて取り除く方法(B)が一般的です。

しかし、この澱を取り除くためには、一定量のシャンパンが失われてしまいます。そのため、補充(C)として糖分入りのワインを添加する必要があるのです。シャンパンには、こうした手間暇をかけた贅沢な製法があるのです。

(A)ルミアージュ(動瓶)といいます。

(B)デゴルジュマン(澱抜き)といいます。

(C)ドサージュといいます。

りえパンダ

こんなに手間がかかっているからシャンパンは高いんだね。納得。

夫パンダ

シャンパーニュ地方は以上です。次はボルドー地方です。

ボルドー地方

ボルドー地方の地図

ボルドーワインの特徴

ボルドーのワインは、古くからブドウ品種のブレンドが伝統的に行われています。

特に、赤ワインにはカベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フランなどのブドウ品種が使われ、その組み合わせによって力強く渋みのある重厚な味わいが生み出されます。

一方、白ワインにはソーヴィニヨン・ブランやセミヨンなどの品種が使われ、力強くしっかりとした味わいから、ライトで爽やかなタイプのワイン、そして貴腐ワインと呼ばれる極甘口のワインまで、幅広い味わいを楽しむことができます。

ボルドーのワインは、熟練した職人たちがブドウ品種の相性を見極め、最高のバランスを追求することで、素晴らしい味わいを生み出しているのです。

ボルドー生産者の特徴

ボルドーのワインには、「シャトー・◯◯」というように頭に”シャトー”と名前がつくワインが多くあります。

「シャトー」とは、フランス語で「お城」を意味する単語ですが、ここではワイナリーを指しています。ボルドーには、美しい庭園を持つ大規模なワイナリーが数多くあり、まるでお城のような風格を漂わせていることからシャトーと呼ばれているのだと思われます。

そして、多くは大企業によって運営されていることが特徴の一つです。ボルドーのワインは、その歴史と伝統が息づく、まさに王道のワインと言えるでしょう。

ボルドーの主要な地区

メドック

ガロンヌ川とドルドーニュ川の合流点から北へ延びる、長い細長い地域です。この地区は主に高級赤ワインの生産として知られており、特にカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローのブレンドした濃厚で力強いタイプのワインが特徴です。

メドック地区の土壌は主に砂利や砂、粘土が混ざったもので、これはブドウにとって非常に良い排水性を提供します。また、大西洋の影響による温暖で湿潤な気候も、ワイン生産に適しています。

ボルドーのワインには、格付けという歴史的なシステムがあります。

1855年のパリ万国博覧会でナポレオン3世によって行われたこの格付けは、ボルドー地区のメドック地域にあるワイナリーを対象としました。

それ以来、ほぼ160年間、この格付けが使用され続けています。格付けは、一級から五級までのランキングで、その当時の評価がそのまま継承されています。

特に頂点の一級に格付けされた五つのシャトーは、五大シャトーとして知られています。以下が五大シャトーの一覧です。

  • シャトー・マルゴー
  • シャトー・ラフィット・ロートシルト
  • シャトー・ムートン・ロートシルト
  • シャトー・ラトゥール
  • シャトー・オー・ブリオン

サン・テミリオン地区


サン・テミリオン地区は、メルロの栽培に適した土壌の地域が多く、メルロ主体の赤ワインが造られることが特徴です。

サン・テミリオン地区でも、メドック地区と同様に独自の格付け制度が存在します。メドックの格付け(1855年)の約100年後の1954年に制定されました。

メドックの格付けは原則として当時のままで維持されているのに対し、サン・テミリオン地区の格付けは約10年ごとに見直しが行われることが大きな違いです。

サン・テミリオンの格付けでトップに君臨するプルミエ・グラン・クリュ・クラッセAに1958年の格付け制定当初からずっと位置する2つのワインがありますので紹介します。シャトー・シュヴァル・ブランとシャトー・オーゾンヌです。

ソーテヌル地区

ソーテヌルは、極甘口の貴腐ワインで有名な産地です。セミヨンやソーヴィニヨンブランなどの品種から造られます。

貴腐ワインは、貴腐菌が付着したブドウから作られる極甘口のワインです。カビが果皮に付着することで、ブドウの水分が蒸発し、糖度の高いブドウ果汁が凝縮されます。

この貴腐化は、ごく限られた地域でしか起こらず、収穫作業は手間暇がかかります。一粒一粒の果実の状態を見極めながら、数回にわたって行われます。そのため、希少性が高く、非常に高価なワインとなるのです。

ソーテヌルで一番有名なのがシャトー・ディケムです。メドックやサン・テミリオンと同じようにソーテヌル地区でも格付けが行われていますが、このシャトー・ディケムだけが頂点の特一級に属しています。

夫パンダ

フランスのソーテヌル、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイワインが世界三大貴腐ワインと呼ばれています。

りえパンダ

ボルドー地方は以上です。次はブルゴーニュ地方です。

ブルゴーニュ地方

ブルゴーニュ地方の地図

ブルゴーニュワインの特徴

ブルゴーニュのワインは、ブレンドせず単一品種で造られることが特徴です。赤ワインはピノノワール100%、白ワインはシャルドネ100%で造られたものが大半を占めます。

そして、これらのブドウを最も良く作ることができる”場所”をAOC(原産地呼称)として認めているのがブルゴーニュの伝統的な考えです。

AOCは、地域<村<畑の順に認められており、村や畑の名前がそのままワイン名として表記されます。

夫パンダ

同じ造り手(ドメーヌ ダヴィド デュバン)の地方名(ブルゴーニュ)、村名(ジュヴレ・シャンベルタン)、畑名(シャルム・シャンベルタン)をそれぞれ以下で紹介します。値段の違いなどを注目してみてください。

地方名(ブルゴーニュ)
村名(ジュヴレ・シャンベルタン)
畑名(シャルム・シャンベルタン)

ブルゴーニュ生産者の特徴

ボルドーではワイナリーを”シャトー”と呼ぶほど、優雅で大規模な造り手が主体で造られるのが特徴でしたが、ブルゴーニュでは、”ドメーヌ”と呼ばれる小さな組織がワイナリーを運営しているという特徴があります。

敷地や規模も小さく、家族経営のドメーヌも多くあります。しかしそんな小さなドメーヌですが世界的に有名なワインを造っているところも少なくありません。その中でも最高峰と言われるのが、ドメーヌ・ロマネ・コンティ(DRC)が造るロマネコンティです。DRCは家族経営ではありませんが、数名の醸造所でワインを造っています。

実際にDRCの醸造所を訪れると、世界一高価なワインがこんな小さな小屋みたいなところで造られているのかと驚くでしょう。

ブルゴーニュの主要な地区

コート・ドール

コート・ドールは「黄金の丘」という意味で、その名の通りブルゴーニュのワイン造りの中心地であり、高級ワインが数多く生まれる地区です。先述したグランクリュ畑もこの地域に集中しています。以下、いくつかの有名なグランクリュ畑をご紹介します。

シャンベルタン

シャンベルタンという畑は、あの偉大なるナポレオンも愛し、遠征の際は必ず備えていたと言われるほど、世界でも有数の名だたる畑です。

この畑に似たような名前で「ジュヴレ・シャンベルタン」というワインも存在しますがこちらは村名です。

そのため、シャンベルタン(畑名クラス)とジュヴレ・シャンベルタン(村名クラス)ではAOCのランクも価格も全く異なるというわけです。

ロマネコンティ

ロマネコンティは、世界中のワイン愛好家が注目する、1本数百万円という驚くべき価格を誇る有名なワインです。

その畑は、DRC(ドメーヌ・ロマネ・コンティ)というドメーヌが所有しています。DRCは、ワイン業界でも非常に有名な醸造所です。

ロマネ・コンティ畑はDRCだけが所有しており、単独所有される畑はモノポールと呼ばれております。

このモノポールは非常に珍しく、多くの畑は複数の造り手(ドメーヌ)で区画ごとに分けてそれぞれで所有されています。先述したシャンベルタン畑は約20のドメーヌによって区画分けされています。

夫パンダ

「シャンベルタン」というワインは約20種類(所有するドメーヌの数)存在しますが、「ロマネ・コンティ」というワインはDRCが造ったものが唯一ということです。

シャブリとボジョレー

ブルゴーニュ地方には、見逃せないほど素晴らしいワインがありますが、さらに二つの有名な産地があります。それらは、シャブリボジョレーです。

シャブリはブルゴーニュの北に位置し、シャルドネ100%で作られる白ワインが有名です。牡蛎とシャブリの相性は抜群で、美食家やワイン愛好家の間でも話題になっています。シャブリの土壌は、かつて海の底だったため、鉱物やミネラルが豊富に含まれており、ブドウにもそれが反映され、ミネラル感たっぷりのワインが造られます。

もう一つの産地、ボジョレーは、ブルゴーニュの最南部に位置しています。ボジョレーヌーヴォーという名前で聞いたことがある方もいるかもしれません。ボジョレーのワインは、ブルゴーニュの他のワインと比べて安価な価格帯が特徴的です。赤ワインは、ピノノワールではなく、伝統的にガメイというブドウ品種で作られます。ブルゴーニュの他の赤ワインとは異なる個性的な味わいを楽しめます。

おすすめシャブリ

終わりに

今回は、ワイン愛好者にとって欠かせないフランスの3大銘醸地をご紹介しました。

フランスは、世界的にも有名なワインの産地であり、多くの国々でフランスの製法や技術が取り入れられています。

特に、ボルドーやブルゴーニュといった産地は、その伝統と品質の高さで世界中から愛されています。このような産地の特徴を理解することで、ワインの味わいや特徴をより深く理解することができます。

今回は以上になりますが、これからもワインの魅力を探求していきましょう。ありがとうございました。

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この記事を書いた人

ワインを飲む量は年間350本。
IT業界勤務、ワインを学び続ける2児のパパ。
【保有資格】
・日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
・日本ソムリエ協会認定ワイン検定講師

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