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暑い夏の日に最適!イタリアの3大スパークリングワインをご紹介

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暑い夏に飲みたくなるのがスパークリングワイン。グラスから立ち上る泡も涼しげで、のどごしもよく、さわやかな気分にさせてくれます。今回は、イタリアの3大スパークリングワインをご紹介します。

目次

プロセッコ

世界一の生産量を誇るプロセッコ

イタリアのスパークリングワインといえば、プロセッコを思い浮かべるかたも多いのではないでしょうか。プロセッコは、フレッシュでフルーティーな味わいが人気で、世界で一番生産されているスパークリングワインです。2021年のプロセッコの生産本数はなんと6億本以上におよびます。生産量は毎年増加していて、2021年は前年比約25%増と増加率も顕著です。

プロセッコの産地と格付け

プロセッコは、イタリア北部のヴェネト州と、そのお隣のフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州で生産されています。産地が広く、格付けもDOCG(統制保証原産地呼称)とDOC(統制原産地呼称)にわかれます。DOCGは、「コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スペリオーレDOCG」と「アゾロ・プロセッコDOCG」。特に前者は、2019年にユネスコの世界文化遺産に登録された「コネリアーノとヴァルドッビアーデネのプロセッコ栽培丘陵群」で生産されていますので、イタリア好きのかたは、この長い名前もなじみがあるかもしれません。
「プロセッコDOC」は、ヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州にまたがる広範囲で生産されています。そのなかでも特に、ヴェネツィアの北に位置するトレヴィーゾと、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州のトリエステは、「特別表記」のゾーンとして認められています。

プロセッコのブドウ品種

プロセッコのブドウ品種は、グレラが主体です。グレラを最低85%使用しなければならず、15%までヴェルディゾ、ビアンケッタ、ペレラ、グレラ・ルンガをブレンドすることができます。2019年からプロセッコにロゼが認められ、ロゼにはピノ・ネロがブレンドされます。

プロセッコの味わい

プロセッコの味わいは、なんといってもフレッシュさで、フルーティーさが際立ちます。ほんのり甘さが感じられるのは、グレラの特徴です。
辛口の度合いは、残糖度により異なります。残糖度が低い順(辛口の強い順)で、ブリュット・ナチュール(極辛口)、エクストラ・ブリュット(上辛口)、ブリュット(辛口)、エクストラドライ(やや辛口)、ドライ(中口)、デミセック(やや甘口)となっています。

プロセッコの製法

プロセッコがブドウ本来の香りと味わいを感じさせてくれるのは、その製法によるところがあります。プロセッコはシャルマ方式と呼ばれる製法で造られますが、この方式は密閉式のタンクで第二次発酵をおこなうものです。大きなタンクで短期間に大量のワインを仕込むため、イーストとの接触が抑えられ、ブドウのアロマが残りやすくなります。
また、シャルマ方式では、一度に大量のワインができるため、低コストで生産できるという利点があります。

プロセッコに合う料理

フレッシュ&フルーティーな味わいは、魚介のフリット、ハムやチーズ、さまざまなフィンガーフード、野菜のスフレなど、おつまみや前菜にぴったりです。カジュアルなシーンで大活躍のプロセッコは、ワイワイ会話をしながら飲むのが正解。デイリーに楽しみたいスパークリングワインです。

フランチャコルタ

イタリアのシャンパーニュ、フランチャコルタ

フランチャコルタは、イタリアのシャンパーニュとも呼ばれ、その上質な味わいは世界的に高く評価されています。生産量がシャンパーニュの約5%と少ないため、知る人ぞ知るワインでもありますが、本国イタリアではスパークリングワインの最高峰として知られています。

フランチャコルタの産地

フランチャコルタは、ミラノの東に位置するイゼオ湖の南側に広がるフランチャコルタ地域で造られます。イゼオ湖は、VIPのリゾート地コモ湖と、イタリア最大の湖ガルダ湖の中間にあり、ヨーロッパでは、夏の避暑地として人気のある場所です。フランチャコルタは地名でありワイン名でもあるのです。

フランチャコルタのブドウ品種

フランチャコルタのブドウ品種は、シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ネロ、エルバマット4種類です。シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)はフランスが原産の品種ですが、エルバマットはフランチャコルタ地域の土着品種の白ブドウです。

フランチャコルタの製法

フランチャコルタは、いわゆるシャンパーニュ製法で造られ、瓶内で第二次発酵がおこなわれます。そのため、きめ細かい泡が立ち上るスパークリングワインとなります。シャンパーニュの法定熟成期間は最低15か月ですが、フランチャコルタではそれより長く、最低18か月。ロゼ、サテン(シャルドネとピノ・ビアンコのみで造られる)は最低24か月、ミレジマート(ヴィンテージ)は最低30か月、さらにリセルヴァのカテゴリーでは最低60か月熟成となります。長く熟成させることにより、より味わい深くなります。

フランチャコルタの味わい

長い熟成を経て出荷されるフランチャコルタの味わいは、上質でエレガント。瓶内二次発酵に由来するトーストのような香り、温暖な気候ゆえの豊潤な味わいが特徴です。辛口の度合いは、プロセッコと同様、極辛口(フランチャコルタではノン・ドザート)からやや甘口(デミセック)まであります。

フランチャコルタに合う料理

フランチャコルタは、乾杯時や食前酒だけではなく、食中酒として楽しむことができるスパークリングワインです。前菜はもちろん、パスタやリゾット、魚介料理全般など、さまざまな料理にマリアージュします。また、イタリア料理だけでなく、和食とも相性バツグンです。

トレントDOC

トレントDOCとは

トレントDOCは、イタリア最北端トレンティーノ・アルトアディジェ州のトレント周辺で造られるスパークリングワインで、統制原産地呼称のほかに、TRENTODOC(トレントドック)の商標が登録されています。
産地が狭く、生産者の数が54と少ないため、知名度は低いですが、品質のよさは高く評価されています。2021年、F1の公式スパークリングワインとして、トレントDOCのフェッラーリ・ブリュットが選ばれました。F1の公式スパークリングワインは歴代シャンパーニュが続いてきましたので、イタリアにとって、そしてトレントDOCにとって、大変な快挙となった出来事です。

トレントDOCの製法とブドウ品種

トレントDOCの製法は、フランチャコルタと同様シャンパーニュ方式。トレントDOCのブドウ品種は、シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ネロ、ピノ・ムニエです。
白とロゼがあり、いずれも法定熟成期間は最低15か月。ミレジマート(ヴィンテージ)では最低24か月、リセルヴァは最低36か月となっています。

トレントDOCの味わい

トレントDOCは「山の泡」とも呼ばれます。産地のトレント周辺は、切り立つ崖のような山が連なっています。冷涼な気候と石灰質土壌のため、ミネラル感としっかりした酸が特徴です。きめ細かい泡立ちで、きりっとした洗練された味わいです。辛口の度合いは、フランチャコルタと同じく、ノン・ドザート(極辛口)からデミセック(やや甘口)まであります。

トレントDOCに合う料理

トレントDOCも、前菜やおつまみのお供はもちろん、食中酒として楽しむことができるワインです。素材の味をいかした繊細な料理に非常に合います。イタリア料理はもちろん、お寿司やお刺身、てんぷらやお鍋、さまざまな和食に合わせることができます。

まとめ

夏に飲みたくなるスパークリングワイン。夏のライトな料理にもぴったりなので、イタリアのスパークリングワインをぜひ楽しんでみてください。

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